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未来の『私』たち1

 また、わたわたとは別の話です。時代は近未来で地球温暖化で砂漠になってます。主人公は自分萌えの科学者になります。
分類は人体のデータ解析になるのかな?
ま、どうぞ。




 なぜ、自分という人間は一人しかいないのだろう。幼いころの私はそう思い床についていた。
 たとえば、隣の席の子に『自分』というものを上書きできたら、そのまま、自分の家までお持ち帰りして、きゃきゃ、うふふのあれやこれやができただろうに。
 などと言ったモラトリアムも疾うにに過ぎ、今自分の齢はそれなりに達している。
もちろん、常識的に言えば、私でない誰かにはその人の人格があり人権がある。よく聞く他人の気持ちになる。ということは、数多くのコミュニティーがある人間の普遍的な価値観であり、一般的な価値観である。
 だが世の中に無理というものは存在しない、私は自分の力で富も名誉も手に入れてやる。
たとえこの身が、地獄の業火に焼かれようとも、後戻りはしない。
 その覚悟が実を結び、今年、私は不老不死になった。そう、もう年は取らないのだ。


 鏡を見ると、はあはあする。基本的に整形はしない主義なので、地のままなのだが、そこに私の顔があった、
 朝起きたとき、一番に考えるのは自分の事、自分というもののアイデンティティー、生きる意味、不老不死となった今では死ぬ意味も考えている。
 つまり、自分というものの存在がいかに、か細く尊いものであるかを考えるのだ。
特に王族でもなく、階級社会の奴隷でもない、そんな私、、男を探すわけでもなく、日々の努力を裏切るわけでもない。
 そしていつも鏡を見る。
「はあ、はあ、んんぁあ、、」
もう、喘ぎ声にしかならない暴発する感情、
 自分が好きだという事実は、変えようもないことであり『私』を構成する要素だ。
つまり、その自分が自分に向かう好意を具象するための時間が私には必要だった。


 地球の環境はどんどん廃れていき、人々は砂漠の砂を避けるためドームと呼ばれる、生命維持のための家単位の住居に住んでいた。外には砂漠の嵐が吹いている。
三百年前の人なら、ここが日本だという事そのものを疑うだろう。かくいう私もその一人だ。私は日々荒んでいく日本を見ながら、ここに暮らしている。
 運がよかったのは、毒性の高い窒化物やダイオキシンなどの塩化物が空気中にも水中にも存在しないことだった。
 規制が厳しくなり、誰も、そういう毒性の高い生成物を放棄しなくなったのだ。ちゃんと処分する方法も発達した。
 人口もどんどん増えていき、地下と空中に建造物を伸ばしている。
 そして自分の話に戻ると、私の自分への愛というものは途方も無い物で、何度となく、その好きという感情の対象が自分自身であるという、事実に矛盾と倒錯した情感を感じていた。
 もう、何でもいいのだ、自分さえ好きならば。
もちろんこの世界に魔法などという物は無い、つまり自分へのその好意を満足させるためには、自分というものをもう一人用意する方法を考えなくてはならない。
 それは、少なくとも、用意する自分が他人の用意した紛い物ではなく、もしデータで自分を行列化するには、その二人の自分の差異がイレブンナインくらいの精度で同じでなければならない。
 ややこしい話はさておき科学的に自分を複製するという作業は、それ自体が科学の命題であり、最先端の科学なのだ。物質、物性の複製はそれ自体が科学の研究課題になっている。
 もちろん、量子コンピュータで、物性を把握し、量子信号刺激性の物質生成器で実体を形成する科学はもうできている。後は精度なのだ。
 イレブンナインの精度で人体と記憶の複製ができれば、私の願望はかなう。これまで死にもの狂いで生きてきた、身体だって何度売ったか分からないほど苦痛を味わったのだ。
 それでいて研究に花が咲かないのでは、なんで生きているのか分からなくなる。


 ドームの家には、手製の量子コンピュータと物質生成器がある。もちろん人体程度の大きさのものを複製する実験はそれなりに熟してきた。
 つまり研究の最終目標である、『私』自身の複製にはそれほど遠い道があるわけではない。
まあ、やりすぎはよくないので、今日は気分を変えに外にショッピングに行く気でいたのだ。長々と私の研究に耳を貸していただき私は感謝に堪えない。はっきり言ってしまえば量子コンピュータの仮想空間の技術が進歩し、私の開発した人格複製の機構を使えば自分と話をし触れあい、キスすることに大きな苦難は無いのだ。だが、現実の世界ではない虚構でそれを満足させることはできるのか?たとえ時間を使おうともこの地球の上で自分自身に触れ愛し合う事を目標に生きてそれでいいのではないだろうか。『私』はそう思うのだ。ある意味その自己満足のためにいろいろ無理をしてきたのだが。


 ショッピングのために服を着替える。今ここで自分に自分の愛を刻みたいとする欲求に堪えながら、服を着て身支度を整える。
(もう病気だな、結婚したいよ、自分と)
そう思いつつ、ドームから外に出た。


砂漠になっている東京に人の歩く姿は無く、ぽつぽつあるドームにまばらに光が灯っている。一様自分の肉体と記憶のデータは持ってきているので、適当に巨大な複製機に読み込んで二人に体を増やそうと思うのだ。そう思わないと絶望してやっていけない。
砂漠を歩き、近くのショッピングセンターにたどり着いた。電子頭脳が制御し、人が入る隙間などまるでない機械の要塞と化した店だった。
生理的に受け付けないとする友達の意見にも納得だが、悪魔に魂を売ったようなものの私にはそれほど感傷的になることもなかった。地階は七階まである。一番下には風俗もあり、鞄を横に置いてそういうことに洒落込むのは、開放的な社会ではいいことなのだ。
よく、「男に困らないんじゃないですか?」と聞かれるのだが、そう見えるだろうか、まあ、データはあるので、そういう色気が自分に対して使えるに越したことはない。
「あぁ、」
もう、何なんだろうこれは、別に出したくて出してる喘ぎ声じゃないんですよ、そこははっきりさしておいてくださいね。つまり仕様です。そういう仕様なんです。。
 地上階でショッピングをする。掃除機を買って家に送ってもらったり、新しい物を目利きして買う。良いものを変えるだけで幸せなのだ。
 よし、やはり覚悟を決めて地階に向かう。


 地下は別の空間だった。音楽は大きくドンドン、とビートを刻み、色は薄暗い。青や緑の伸びたライトが赤のカーテンに混じりもっと人がいてもいいのではというほど楽しい気持ちになった。
 触手とか、吸血鬼とか、そういうアトラクション的なものもあるのだが、基本的に自分萌えの私なので、偽者とか、擬態とか、そういうのには興味がある。
 なぜ私が自分のデータを持ち歩いているかというと、私の身体と記憶をコンピュータにロードすることに時間が掛かるからだ。私のデータがあれば、今日や昨日の分の追加データだけで、『私』を構成できる。どこかに消えたときはその『私』にはご愁傷様なのだが
 騎士や皇族になれたり、交わったりできる店のところにたどり着いた。双子の皇女になり、ふたりではあはあ、するのが最近の私の流行なのだ。
 店員さんにデータを渡し、シチュエーションを伝える。


 起きてネグリジェに気が付いた。ベットもふわふわして軽い。
「はぁ、ぅんぅはぁ、、」
もう、恥もないのではと思う。馬鹿か私は。
「よし、双子ー、もう一人の私はどこかなー」
うまくいけば、ここだよーと声が返ってくるはずだが、
「・・・」
「音がしない」
少し戸惑った。
またベットに寝て、胸に手を置いた。
「はあ、、ぅん」
明らかに何かを誘惑する声をだし、求めている何かにひたすら媚びる気持ちになる。
 ベットの下に、隠れてたりするのかな?と気になりベットの下を覗き込んだ。


 キスって甘い味なんだなって、改めて思う。
「なんで、こんなとこに?」
「驚いた?ふぅー、よし、せっくすしよ。」
もう一人の私はそう言ってベットの下から出てきた。
 そのタイミングで、設定上の執事が訪ねてきた。
適当に朝ごはんを済ませて、満腹を体を使うことで紛らわす。体操だけしてと、
 再び、キスを再開する。
「ぁああ、」
「はんぁんんっ、つっちゅっ、ぁん」
「顔、もう紅くなってるー」「そっちも、いい感じ、触れてるとこが幸せになってくー」
わたし、かわいいよー
「ああぁん、私の匂いがする、もお、遺伝的に自分が好きになる体質なのかも、、」
「そうだね、わたし、好きでたまんない、いいよー、ふれてるだけでいいのっもう最っ高ー」
お互いにお互いを籠絡していく、この人格を崩していく快感、自分を手中に収める刺激、自分に愛される多幸感。
「いいのー、愛をちょうだいっ、もっと感じさせてーー」
「はあぁんぅんん、あたし、大好きなのーもうたまんないー、ぁぅぅんん、、ぃぃいいのーー」
もう、傍から見たらバカにしか思えない二人。もういいやー


 服を脱ぐ、まず上半身だけ、少し小さい胸が、空気を浴びる。
「二人、で、、ぅぅん、こうふんする。」
「キスしよ、お互いに『私』を愛して、私を通じて使って、、」
キスがいいのだ、それ以上何もいらない。
「道具とかさっ」
横にあるディルドーに手をかける。
「ぅぅ、汚らわしい男のアレだ。」
「舐めて、」
私はもう一人の私に、そのディルドーの先を舐めてもらった。
「ぅちゅぅっぅう、すぅすーー、ちゅっ、」
耳元でささやく、「自慰して、早くイって」
彼女は股に手を付け自分のアソコを弄りだした。
「舐めてあげる。どこがいい?」
彼女がアソコに私の手を取り近づける。
「恥ずかしい、分かってるでしょ、ヤってくれる?」
「いいよ、舐めてあげる、あんたの顔を見とくのには、」
自分を増やす、コントロールして意識を分割する。
「あんたの顔、みといてあげる。」
アソコを舐める私と、分割されたもう一人の私が彼女を愛する。
「それ、頂戴、」
さっき作った私が、彼女のディルドーを分裂させ自分のアソコに持っていく。
「アンタ、もう濡れてんじゃん、、」
「だって、きもちいいよー、あんたの声聞いてそれで感じる。気持ちいいー私と一緒もっと濃い私の匂いがいいのーもっと増やそっ、ねっ」
もちろん興奮した状態の私が増えれば。アソコも湿って籠絡する香り漂う異空間にこの部屋がなるわけだが。
「ふやそー」
「いいよ、何人がいいの、いっぱい、もう、無茶苦茶、、」
ばか、・・・ばか、
「じゃ、私、この部屋を私で埋めるとしたら何人がいい?論理的に、」
「冷めること言わないで、この大きさだと四十人くらい余裕じゃない、、」
「そんなもんか。」
と言って増やしてみた。所々から、喘ぎ声が開いてくる。、、ちょっと恥ずかしい。
「床さー、全部ベットみたいに、柔らかくしていいんじゃない?」
「そだね、そうしてください、」
床のすべてがベットに変わっていった。
じゃ、埋もれますか、私に、、
そだね、あんたの身体、触れてるかいかんがすごいよっー。
キスをする。周りから喘ぎ声が湧き恥ずかしくなる。全部が自分だし、みんなが私のアソコを晒してる。近くに見えるそれは全部同じ形だし。快楽に震える。
「自分を犯すってこんな感じ?」
「犯すっていうより愛す、恥ずかしめるもあるし苛めてるし、興奮さしてる。」
「興奮、はあはあ、って奴だね。」
「もう、若い、あんたの匂いがやばいよ、もう、全部あんただし、唾液舐めさして。。」
「不老ってそういう事だし、賢いよね、バカっての罵られるのに興奮するのもあんただけど。」
「言ってくれる。」
「きもい、いいの、おっ○い、晒してる恥ずかしくないの、、バカじゃないのー」
「ふぇ、あそこじんじんするー、いいのー私ばかにゃの、気持ちよくなる変態で、ぁぁあんん」
「開発すんの、『私』が『私』に」
「私の声、あんたの声、聞いただけで濡れてくんのはもう、あんたなしじゃ生きていけないってこと。もう一人の私さんっ。」
「キスしよ。」
「キス、ぅん、はんんぁん、キスしてよもっとー」
「うん、する、もっと唇、ぁん」
あたし、あたし、あーーーーんんんんん
「もっとキスして、」
「もっとするー」
「愛して」「イカせて」
キスが続く、ただそれだけが世界のすべてみたいに。
「人間てすごい、こんなに気持ちよくていいの?もうーぅぅんんんんぁああん」


「一様、バイブとかあるけど、、使う?」
「うん、何。なんか恐いのー」
「別にー」
バイブをオンにして震えてるのをアソコに持っていく。彼女のアソコに。
周りを掠るようになぞっていく。
「ぁああん、焦らすなー、もーんんぁぁんぁああんんぃぃいいんんんん。」
キスする。彼女が舌を絡めてくる。私も彼女に触る、味わって感じる。

続く


続きはまた時間があるときに書きます。
sf要素が多いので、分かりにくかったらコメントください。解説付けますので。
ではまたー近いうちにー衆議院が解散するころにー(冗談です。)
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【 2015/04/05 22:15 】

| 小説 | コメント(6) |
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コメント
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SF設定の細部は、どうにかこうにかついていけた…かな?

「量子信号刺激性」というのがよく分からなかったですが、まあ雰囲気レベルで理解してるつもりで先に進みました。

なんといっても僕にとって明後日の狩人さんの作品の最大の魅力は、
「もう一人の自分」に対する純粋で明朗な愛情表現と、
登場人物の気持ちの描写のスピード感というか疾走感というか、
主人公(たち)がお互いにもどかしいほどに切なく愛しあう気持ちがまっすぐに伝わってくるんですよねー。

なんていうか、小説という仮想現実に、主人公と一緒に没入する感じ?

とにかくサイコーでした!

続きを楽しみにしております。
丸蔵 * URL [編集] 【 2015/04/06 20:25 】
--- 読んでもらって感謝です。 ---

読んでもらってありがとうございます。
一様小難しい話ばかりの前半なので、後半だけ楽しんでもらえばいいです。ちょっと三百年くらい先を想像して、私ちゃんみたいな合理主義の人が居たらなーと思って書きました。まあ、書き出しはそんな感じですが。エロ小説なので乱れに乱れ、やれる所までやってみます。楽しみにしてください。ではまたー
明後日の狩人 * URL [編集] 【 2015/04/06 22:25 】
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量子信号刺激性っていうのは、まず現代にそんな言葉はないですよね、ははは、
感じでいうと、物質のない真空には真空のエネルギーがあるので、それに量子的に刺激を加えて、物質、陽子反陽子を生成する感じです。反陽子は磁気で飛ばして陽子と電子を使って物質を生成する感じです。まあ、3百年くらい経ったらそんな風になるかなという願望です。
明後日の狩人 * URL [編集] 【 2015/04/07 21:43 】
--- なーるーほーどー ---

なんとなくイメージだけはつかめました!

「無」から「物質」と「反物質」を生成して、その「物質」を使って複製する、みたいな感じでしょうか。

(違ってたらスミマセン。)

明後日の狩人さんのおっしゃる通り、キャラクターは私ちゃんに近いですね。

私ちゃん大好きな僕としては、このシリーズもすごく楽しみです!

僕の方は、停滞していて申し訳ないです…。

ちょっと身の回りがバタバタしていますが、落ち着いたらまた再開しますので!

ではでは。
丸蔵 * URL [編集] 【 2015/04/08 21:37 】
--- ---

読ませて頂きました。
明後日の狩人さんの作品は、質が高く記事の更新を確認するのが最近の数少ない楽しみです。

私同士の営みの描写力に加え、
電脳空間にて同一思考のアバターを複製するという
シチュエーションにとても興奮しました。

本作の感想とは少しずれますが、
最近、デジタル・ツインズという記事に目を通しましたが、とても興味深いものでした。
いつか人工知能が小説を作れるような時代が訪れ、
良質な自分同士の作品が大量に生産される日が来るのを夢見ます。

本作の技術が300年後と言わず、20~40年後ぐらいに現実で可能になってほしいものですね
ヤクルト * URL [編集] 【 2015/04/11 17:56 】
--- そうですね~ ---

自分も、将来20年後30年後には自分というものの境界は曖昧になっていくのだと思います。
自分としてはそれが自分が増えていって乱交する感じになればいいんですけど、もちろん自分が性転換してですけど。(この場合男に性転換する選択肢もあります)まあ、bl趣味ないですけど、、境界が曖昧になるので他人に自分を上書きしたり、自分と他人が精神の領域で交わったり、もうまさにセックスといった感じになればいいです。
もちろん!!「同じ体で魂も同じだよ〜」と百合に走るのが一番いいですが。

もう、書きたくて仕方が無いですが、、ちょっと忙しいので、妄想だけしておいて興奮する準備とかしておいてください。まあ、クオリティが落ないように頑張ります。
明後日の狩人 * URL [編集] 【 2015/04/11 22:13 】
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